建築確認がない建物を売買する問題点
建築確認とは?
今回は、建築確認(確認申請)を得ていない建物(違法建築)の親族間売買について説明しますが、まずその前に建築確認について説明していきます。
建築確認とは、建物を建築する際に、これから建築する建物が法律に則って、建築されるかを確認する手続きのこと言います。建築確認はあくまで確認になるので、許可や認可とは違います。
なぜ、建築確認が必要になるのか。理由は簡単で、好き勝手に建物を建築されては困るからです。
例えば、住宅が密集する地域で、耐火耐震のない建物を建てられてしまったら、火事が起こった場合に周りの家を巻き込んだ大火災になりかねません。他にも、低階層の建物しかない地域に1件だけ、高層な住宅が建てば日照権の問題など発生します。他にも様々な理由があり、建物を建築する場合や土地を造成する場合には好き勝手に行えず、一定の規制があります。
代表的なものとして、建物の建ぺい率、建物の容積率、セットバック(4メートル規制)、接道義務、斜線制限、耐火、耐震などです。今回1つ1つは説明しませんが、これ以外にも規制があり、好き勝手に建物を建築することは出来ません。
このように建物を建築する際には、確認をとってから建築を開始します。建築確認の申請は、これから建築をする建物の所在地を管轄する役所に申請します。また、現在は民間でも行っており、そちらに申請することも可能です。なお、確認作業は、提出した設計図等の資料の内容が法律の規制に則っているかを確認するに留まり、実際に建築中に何度も確認に来るわけではありません。ただ、完成後に提出した図面通りに建築されているか確認が行われます。