親族間売買サポートセンター|親子間や兄弟間の親族同士の不動産売買をサポート

親子間や兄弟間など、親族間売買を専門とする行政書士・司法書士が売買契約から名義変更まで一括サポートします!

ホーム ≫ 古い抵当権付きの不動産を親族間売買 ≫

古い抵当権が抹消されていない不動産を親族間売買

非常に厄介な古い抵当権の抹消手続き

pixta_26903847_M

なぜ古い抵当権が残っていると困る

 不動産を購入する際に、多くの方は住宅ローンを組むかと思います。
住宅ローンを組む際、融資をする銀行側は、融資の担保のために融資と同時に不動産に抵当権を設定します。抵当権の設定がなされると、それと同時にその旨の登記が行われます。
そして設定された抵当権は、担保されている住宅ローン債務の完済があるまで、抹消されることはなく、登記簿に抵当権が記載されたままになります。つまり、抵当権は、担保されている債務の完済とともに抹消されることになります。

 しかし、ここで1つ気をつけたいことがあります。それは登記簿の権利部(抵当権は権利部)の登記は、誰かが申請してくれるものではなく、自分で登記申請を行わなくてはいけないところです。
住宅ローンを完済すると、数日後に銀行から完済した旨の通知と抵当権抹消に必要な書類一式が送られてきます。
つまり、抵当権の抹消の登記はすべて自分で行わなくてはいけません。

こういったことから、抵当権を抹消せずに放置してしまうケースが中にはあります。実は、この放置が後々面倒になることがあります。

今回は、この抵当権を抹消せずに放置してある不動産の親族間売買について説明していきたいと思います。

完済した時点で銀行から抹消書類をもらえる

 先ほど、説明したとおり、住宅ローンを完済すると銀行から、抵当権の抹消に必要な書類が一式送られてきます(もしくは窓口で受領)。

金銭消費貸借契約書、抵当権設定契約書(金銭消費貸借契約書が兼ねる場合あり)、抵当権者である銀行の登記識別情報通知書又は抵当権登記済権利証、銀行の委任状です。
これら抵当権の抹消の登記に使用します。つまり、銀行から届いた書類で、自分で登記の申請を行います。

 注意したいのが、これら銀行から届いた書類は、紛失してしまうと、抵当権抹消の登記が非常に面倒になることです。
特に登記をする上で、登記識別情報通知書を失くしてしまうと、通常の登記申請の手続きに更に、面倒な手続きが増えますので注意してください(詳しくは権利証紛失の親族間売買)。しかも、その手続きは銀行側に行ってもらう必要があり、時間と手間が掛かります。これは委任状にもいえ、銀行作成の委任状は中々発行してもらえません(代表印が必要ため)ので、注意してください。

抵当権を抹消せずに放置してしまう問題

pixta_28294726_M

抵当権の抹消登記を放置していると、更に問題が増えていきます。
それは、上記のように必要書類を紛失した上に、抵当権者に合併が起こっている場合です。

銀行はバブル崩壊後に再編を何度か繰り返しているため、合併が何度か起こっている場合があります。
その場合、当初の抵当権者は既に消滅しており、新しい銀行になっている可能性があります。そうなると、新しい銀行に抹消の登記手続きを協力してもらう必要があります(紛失の場合)。

この場合銀行では消滅している銀行の業務を引継いではいるものの、既に完済し、消滅している債権の手続きになりますので、非常に時間がかかります。

書類が届いた時点で抹消登記をしておけば、簡単に完了していたものを、放置しておくと時間と手間が数倍になってしまうのです。

抵当権者が個人だともっと大変なことになる

pixta_24549360_M

 抵当権者が銀行ではなく私人になっていることは、あまり多くありませんが、私人が抵当権者の場合、それを放置しておくと銀行以上に面倒な手続きを踏む必要が出てきます。

まず、銀行とは違い、完済と同時に登記に必要な書類を不足なく全て送ってくれる可能性は低いです。この段階ですぐに抹消の登記申請に動けば不足している書類が分かり、登記を行うことができます。しかし、これを放置していた場合は、話が変わってきます。

銀行については、商業登記簿を追えば、合併の履歴や所在地が分かりますが、私人の場合は、住所変更や相続が発生してしまうと、抵当権者の足取りを追うことが非常に難しくなります。

また、完済から時間が過ぎれば、抵当権者も必要書類の保管に注意が及ばなくなる可能性があり、書類が不足していた場合は、時間がたてば紛失の危険性も高くなります。
 

まとめ

古い抵当権程、抹消に手間や時間がかかる可能性があることを説明してきましたが、親族間の売買で何が問題になるのか。
それは、抵当権のついたまま所有者は変わってしまうと、抹消にむけた作業が更に煩雑になることです。
抵当権のついた不動産は抵当権がついていない不動産に比べて価値が低くなります。ですので、完済している場合は速やかに抵当権を抹消したいところです。
しかし、その抹消の手続きせずに、不動産を売買すれば買主が抵当権の抹消をしなければいけなくなり、手続きが更に複雑になります。

このような理由から親族間で売買をする場合は、その不動産に抵当権がついていれば売主が前もって抹消の登記をしていた方が良いです。そもそも、売買の予定がなくても、債務を完済し、抵当権の抹消に必要な書類が揃っているのであれば、すぐに抹消しておいた方が良いでしょう。

≫当サイト内の全てのコンテンツ一覧はこちら

ご相談予約・お問い合わせはこちら

当サポートセンターは、よしだ法務事務所が運営しております。

親族間で不動産売買が決まったら、まずは親族間売買サポートセンターまでご相談ください。当センターの国家資格者が、親族間の不動産売買を一括してサポートさせていただきます。

ご相談予約は、お電話(03-5830-3458 受付 9:00〜18:00 土日祝を除く)またはお問い合わせフォームより随時受け付けております。

親族間売買のコンテンツ総まとめ(気になる記事をクリック!)

      
①親族間売買の流れ・基礎知識

親族間売買の専門性
①親族間売買の流れと全体像
②対象物件の調査方法
③親族間売買の適正価格の決め方
④売買の条件を決める
⑤親族間売買の方法を検討
⑥売買契約と登記申請
⑦税務申告 
親族間売買の手続き費用まとめ 
親族間売買と「みなし贈与」
低額譲渡による親族間売買と贈与税
親族間売買は住宅ローンの審査が厳しい?
割賦契約(分割払い)で親族間売買をする
親族間売買と親族間贈与の比較
親族へ売買の話を通すための事前準備
親族間売買の必要書類まとめ
親子間売買まとめ
兄弟間売買まとめ
叔父叔母と甥姪の不動産売買の注意点
親族間売買と司法書士
親族間売買と行政書士
士業の親族間売買の関わり
親族間売買の契約書と領収書
不動産売買契約書と実印
親族間売買の仲介手数料
親族間売買の親族の定義
親子間の不動産名義変更

②親族間売買の注意点・問題点

親族間売買と住宅ローン審査の難しさ
マンションを親族間売買する注意点

③ケースごとの親族間売買

1.住宅ローン残債がある不動産を親族間売買
2.共有不動産の持分のみを親族間売買
3.相続した不動産を親族間売買
4.借地上の建物を親族間売買
5.底地を親族間売買
6.農地を親族間売買
7.未登記建物を親族間売買
8.増改築登記をしていない建物を親族間売買
9.認知症の家族との親族間売買
10.建築確認を得てない建物を親族間売買
11.遠方の不動産を親族間売買
12.空き家付きの土地を親族間売買
13.賃貸している不動産を親族間売買
14.投資用マンションを親族間売買
15.法人名義の不動産を親族間売買
16.権利証を紛失している場合の親族間売買
17.差押えされた不動産を親族間売買
18.管理費を滞納したマンションを親族間売買
19.古い抵当権付き不動産を親族間売買
20.当事者が遠方の場合の親族間売買
21.海外居住の当事者がいる親族間売買
22.不動産会社へ依頼中の不動産を親族間売買
23.遺言に記載した不動産を親族間売買
24.親族名義の土地を購入する親族間売買
25.実印登録をしていない親族との親族間売買
26.入院中・施設に入った親族との親族間売買
27.成年後見人がついた親族との親族間売買
28.自署できない高齢な親族との親族間売買
29.近隣同士が揉めてる不動産を親族間売買
30.分割払いでの親族間売買

④不動産売買の知識

不動産売買の仲介手数料
境界確定とは
測量がなぜ必要なのか
重要事項説明書とは
区分建物とは
セットバックとは
借地権とは
旧借地法と新借地法の違い
不動産売買契約書に貼る収入印紙額
心理的瑕疵物件(事故物件)とは
瑕疵担保責任とは
危険負担とは
建ぺい率とは
容積率とは
区分所有者の変更届とは
公示価格とは
固定資産税評価額とは
路線価とは
一般的な不動産売買の流れ
残金決済とは
建物解体工事の費用相場
遺品整理業者とは
残置物撤去業者とは
割賦契約(分割払い)とは
マンションの管理費と修繕積立金
不動産売買の手付金
公簿売買とは
媒介契約の比較
再建築不可物件とは
建築確認とは

⑤税金や登記など 親族間売買と贈与税
親族間売買と譲渡所得税
みなし取得費
親族間売買と不動産取得税
売買の所有権移転登記の登録免許税
抵当権設定登記と抹消登記
所有権移転登記(売買)の必要書類
建物表題登記と建物滅失登記
土地の合筆登記と分筆登記
未登記建物とは
登記済権利証と登記識別情報通知の違い
登記簿謄本の取り方
登記簿謄本の読み方
固定資産税と都市計画税
評価証明書と公課証明書の違い
空き家問題について
低廉な空き家の仲介手数料
固定資産税等の日割り計算
相続時精算課税制度とは
登記原因証明情報とは

サイドメニュー

ブログカテゴリ

モバイルサイト

親族間売買サポートセンタースマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら