差押えされていても親族間で売買できるか
不動産における差押えとは
差押と聞くと、家具や建物に張り紙を貼られてしまうイメージがありますが、不動産の実際の差押はイメージとは少し違います。不動産の差押は、登記にて行われます。例えば、何らか債務の滞納があり、債権者から差押の登記申請がなされれば、差押を受けた不動産の登記簿の権利部に差押の登記が記載されます。
つまり、差押がされると登記簿にその内容が載ることになり、差押債権者、差押債権の内容が記載されます。登記簿は登記事項証明書として誰でも取得できますので、誰もがその不動産にされた差押を確認できることになります。
では、なぜ差押の登記がなされるのか。これは、差押の登記を行うことによって債務者が仮に不動産を売却して、所有者が代わっても不動産を競売にかけることができるためです。
差押の登記の後にされた登記はその差押に対抗できなくなります。つまり差押の登記をいれておけば、その後その不動産に動きがあっても差押債権者は競売に掛けることが出来ます。
では、親族間売買において差押はどの影響を与えるのか。今回は、差押と親族間売買について説明していきたいと思います。