親族間で農地の売買をする場合に忘れてはいけないこと
親族間で不動産を売買する場合の特有の問題
農地の売買に限りませんが、親族間で不動産を売買する場合、不動産の専門家を介さず、親族間だけで売買契約を締結してしまう事が多く、不動産の売買で生じる特有のリスクに気付きにくいことが多くなります。そんな不動産の売買(今回の問題は正確には登記手続き上の問題)で生じるリスクの中で、今回は農地の売買で生じる問題について簡単に解説していきたいと思います。農地は通常の土地とは違う手続きを踏む必要があり、その分提出書類が増え、また手続き期間も増えます。スムーズに農地の売買契約、登記を進めるためにも農地の売買の注意点について確認が必要ではないでしょうか。
そもそも農地とは?
農地に必要な手続きを解説する前に、そもそも農地とは何なのかについて解説する必要があります。農地とはズバリ「農業がおこなわれている土地の事」。というように思われる方が多いかと思います。それで大体はあたっています。ただ、正確に言えば、登記簿の地目欄に田、畑と記載されている土地の事を農地といいます。当たり前のような説明ですが、注意しなければいけないのは、実際に農地として使用しているかどうかは問題にならないということです。実際に農地であろうが、なかろうが登記簿の地目が田、畑になっていれば手続き上農地として判断され、通常のそれ以外の地目の土地と違った手続き経る必要があります。