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土地の合筆登記と分筆登記

土地の合筆登記とは

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合筆で土地をまとめる?

合筆登記とは、「合筆」との文字通り複数の土地を1筆にまとめる登記のことをいいます。
例えば、隣あった土地を1つにすることなどです。ここでいう「筆」とは、登記簿上のひとつの土地を示す単位で、1筆、2筆などと数えます。土地は1筆ごとで登記をおこないます。登記をするとその土地には地番が付けられます。このように、1筆ごと別々の複数の土地を
1筆の土地にすることが合筆登記ということです。
異なる地番の土地を合筆した場合には、原則、いちばん小さな数字の地番を残します。
「1番1」の土地と「1番3」の土地を合筆登記した場合、その土地は「1番1」となります。「5番1」の土地と「10番1」の土地を合筆登記した場合、その土地は「5番1」となります。この場合、合筆登記によって消えてしまい地番が残らない土地の登記簿は閉鎖されることになります。その際、所在、地番、地目、地積などの内容を抹消して、合筆登記の完了日と、同日に閉鎖した旨を登記簿に記録します。
なお、どんな土地でも合筆登記ができるというわけではなく、次の要件を満たしている必要があります。

・同じ所有者であること
・共有の場合には持分も同一であること
・土地の地目が同じであること
・土地が隣接していること
・抵当権などが設定されている場合には、すべての土地の登記目的、登記原因及び日付、受付番号が同一であること

合筆登記後の土地上の建物

合筆登記をした場合には、その土地上に建っている建物にも影響を及ぼします。

例えば、元々は「1番3」の土地上にあった建物の敷地部が合筆登記によって「1番1」となった場合には、建物の変更登記をおこなわなければなりません。変更登記をおこなうことで、建物の所在が「1番3」から「1番1」へ、家屋番号も「1番3」から「1番1」へ変更となります。

土地の合筆登記後に建物の変更登記をおこなわないと、その建物を登記簿上で見つけることが出来なくなってしまいます。

土地の分筆登記とは

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分筆登記とは、「分筆」という文字通り1筆の土地を2筆以上に分ける登記のことをいいます。例えば、「1番」の土地を2つの土地に分ける場合には、「1番」の土地には新たに支号※が付されて「1番1」となります。そして、分筆されて新たに登記された土地は「1番2」となります。これに対し、元々「1番1」と支号が付いている土地の場合には、すでに「1番2」という土地が別に存在する可能性があるため、そのような場合には、次に若い地番である「1番3」とされます。
※地番のうち、「番」の前の数字を「元番」、「親番」などといい、後の数字を「支号」又は「枝番」といいます。土地を分筆した場合には元番は変えずに使用されていない最小の「支号」が付けられることになります。

土地を分筆は、権利の登記に関する記載には関係がありません、したがって、分筆によって複数の土地に分けられても権利の登記の記載内容についての変更はなく、「甲区」と「乙区」には元の地番の登記がそのまま写されます。ただし、次のような例外があります。
・元の地番の権利登記のうち移記されるのは現に効力を有するものだけなので、すでに抹消された抵当権や前所有者などは移記されません。
・1筆の土地のみを目的とした抵当権が設定されていた場合、分筆後のすべての土地に抵当権の効力が及ぶことになり共同担保関係となるため共同担保目録が作成されます。この場合、元地番の登記事項証明書にも付記登記で共同担保目録の記号が記載されます。
・抵当権者の承諾書を添付することで分筆後の土地には抵当権の効力を及ぼさないことが可能です。この場合、分筆後の土地の乙区には初めから抵当権の記載は移記されません。例えば、分筆後の土地を道路用地として地方公共団体に寄付するために分筆するような場合です。

なお、分筆登記をおこなう主なケースとしては次のとおりです。
・土地の一部を売却するとき
・土地の一部の地目がことなるとき
・相続した土地を相続人たちで分けるとき
・共有の土地を分筆して単有に変更するとき(共有物分割登記の前提)
・1筆の一部に家を建築する際に宅地として利用しない部分の土地を分けるとき

分筆登記後の土地上の建物

分筆登記をするとその土地上に建っている建物にも影響を及ぼします。

例えば、元々は「1番3」の土地にあった建物の敷地部が分筆登記されて「1番4」になった場合には、合筆登記のときと同様に、建物の変更登記をおこなわなければなりません。

変更登記をおこなうことで、建物の所在は「1番3」から「1番4」へ、家屋番号も「1番3」から「1番4」へ変更となります。

変更登記をおこなわないと、建物の登記簿上の所在地は「1番3」のままですので、登記簿上では「1番3」の土地には、土地上にはないはずの建物が残ったままとなってしまいます。

そして、分筆登記された「1番4」の土地には、建物が実際には建っているのに登記簿上はないことになってしまいます。
 

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