親子間売買は相続時に揉めないような配慮が必要
親子間売買をする場合に注意しなければいけないのは、「相続」が発生した際に、今回行った売買で揉めないようにしておくことです。
例えば、両親と子供3人の家族がいたとします。
その中で父親の不動産(実家)を長男が購入したとして、そのことを他の兄弟2人に知らせなかった場合、いざ相続が発生した時に、その売買に対して文句を言ってくる相続人が出てくることがあるのです。
「もっと高値で売れるはずだったのにお兄さんが格安で買ってずるい。」
「実家はあたしにくれるって生前にお父さんは言ってたよ!」
「お前、オヤジを言いくるめて売買したんだろう。」
「お兄さんは売買で得をしたんだから相続財産を受け取る権利はない!」
こんなことをもし相続時に言われたらどうしますか?
本当に大変です。遺産分割がまとまらないのは間違いないでしょう。
親子間売買というのは、被相続人と相続人の関係性での売買ですから、そのことをよく考えて進めてください。
売買をすれば、将来の親の相続財産に変動が起こってしまいます。
そのことについてよく思わない兄弟と相続争いになってしまう可能性も十分にありえますから、相続時に揉めないように、親子間売買の話をしっかりと兄弟にしておくことを強くオススメします。
逆にいえば、他の推定相続人達が納得さえしてくれればいいわけですから、他の兄弟に黙って勝手に親子間売買をするようなことをせず、しっかりと話をしてから売買を行うようにしましょう。