なぜ親族間売買では住宅ローンの審査が厳しいのか
売買代金を現金一括で支払うことができれば何も問題は起きませんが、この世の中ですから、売買代金のような大金を一度に支払うことができる方はごくごく限られた方のみのお話です。
親族間売買では、融資が受けにくいのはとても有名な話ですが、なぜ親族間売買の場合では融資を組みにくいのでしょうか?
親族間売買で最も気になる論点「親族間売買と住宅ローン」の問題について解説をします。
親子間や兄弟間など、親族間売買を専門とする行政書士・司法書士が売買契約から名義変更まで一括サポートします!
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売買代金を現金一括で支払うことができれば何も問題は起きませんが、この世の中ですから、売買代金のような大金を一度に支払うことができる方はごくごく限られた方のみのお話です。
親族間売買では、融資が受けにくいのはとても有名な話ですが、なぜ親族間売買の場合では融資を組みにくいのでしょうか?
親族間売買で最も気になる論点「親族間売買と住宅ローン」の問題について解説をします。
親族間売買をしようと考えた方がどうしても引っかかる問題が住宅ローンの壁です。なぜなら、銀行は親族間売買に非常に消極的で、相手にすらしてくれない(相談にも乗ってくれない)銀行が多く存在するようです。
では、なぜ銀行は親族間に消極的なのでしょうか。
理由1…住宅ローンを本来の目的以外に使われる可能性
住宅ローンは、あくまでも本人が住むことを目的として融資をする商品ですが、親族間売買という形式を使って、融資を受けたお金を別目的に利用しようとする悪い方がいます。
どういうことかというと、例えば、子供が会社を経営していて、その事業資金のために親子間売買の形式を利用するのが典型例でしょう。仮に親族間売買を銀行が認めたとして、買主である子供に融資をします。そして、その資金を売主である親に送金します。普通であれば、これで売買が完結することになりますが、この売主に送金したお金を子供の事業資金に流用してしまうのです。
住宅ローンの方法を使えば多額のキャッシュを手に入れることができますし、何よりも事業融資よりも遥かに安い金利で借りることができるわけですから、悪い事を考える人間が現れてもおかしくありません。
理由2…物件価値(担保能力)の判断ができない
普通の不動産売買であれば、不動産のプロである仲介業者が関与しますから、物件自体に問題があるのかどうか、業者が揃えた書類や重要事項説明書を確認すればわかります。ですが、親族間売買のような素人取引の場合には、物件が融資に問題がないのか、きちんと担保価値が保たれているのか、銀行側が判断することはできません。銀行はお金のプロであって不動産のプロではないからです。
銀行側としては、大きな金額を融資するわけですから、素人同士の取引に消極的になるのは、納得できるのではないでしょうか。
理由3…銀行はトラブルやリスクを嫌う
親族間売買は素人同士の取引ですから、やはり普通の不動産取引よりもトラブルやリスクが多いです。
売買をしようと考える当事者達にとってみれば「仲良い親族同士なんだから大丈夫でしょ。」と思ってしまうかもしれませんが、申し訳ありませんがそれは大きく間違っています。客観的に見れば、親族間同士の売買はリスクある取引と考えます。
「普通は第三者に売ったほうが高く売れるはずなのになんで親族間で売買するのだろう・・・。」
「いずれ相続するはずなのになぜ親が子供に実家を売るのか。」
周りから見れば、親族間売買は普通とは違う取引をしていますから、疑わしく思われても仕方がないです。
親族間売買は思っているよりも遥かに審査が厳しいです。
「年収700万円もあるし、3000万円くらい通りますよね?」このように話される方がおりますが、これだと厳しいと思います(属性としての問題だけではない)。
もちろん、普通の他人間同士の売買であれば3000万円の融資では全く問題ないでしょうが、やってみて親族間売買の想像以上に厳しい融資ハードルに驚くことになると思います。
本当に親族間売買で融資を通すのは至難の業です。一見で、銀行に電話をしたところでまず相手にしてくれないです。特にメガバンクのような大手銀行ではなおさら。
たしかに、何度も親族間売買で融資を通した方がおりますが、皆さん会社と銀行が日常的に取引をしていたり、何とか小さな地元の信用金庫で融資を通したり、とにかく厳しい道のりを超えて融資を通しています。
親族間売買で融資を利用するのがどれだけ難しいのか、しっかりと受け止めた上で親族間売買を検討しましょう
これは意外と知られていないのでお伝えしますが、仮に銀行が認めてくれて親族間売買の審査が通ったとしても、金利が通常よりも高い場合があります。
融資が高額になる住宅ローンの金利は、小数点0.1%の差でも非常に大きな違いです。それなのに、この低金利の時代で3%とか4%の金利になってしまう話も聞きます。
親族間売買は審査を通すだけでハードルが高いのに、金利も高くなってしまう場合がほとんど。
もし融資を利用して親族間売買をしようと思っているのなら、一旦立ち止まって考えなおすということも必要ではないでしょうか。
親族以外から購入すれば低金利で住宅ローンを組むことができるわけですから、もっと条件の良い高い不動産を購入することも可能だからです。
親族間売買は、買主が融資を受けるか否かで大きく状況が異なります。
そもそも、買主が融資を受ける場合には、宅建業者が作成した重要事項説明書を求められるため、個人だけで親族間売買を完成させるのは事実上無理です。
素人だけの売買ではリスクを嫌う銀行が相手をしてくれるとは到底思えません。
だったら、最初から不動産業者へ相談して、融資付けまでしてもらった方が融資の確率は高まると思います。
ただでさえ融資のハードルが高い親族間売買ですから、無理をせず、なるべく適切な方法で進めていくことをオススメします。
当サポートセンターは、よしだ法務事務所が運営しております。
親族間で不動産売買が決まったら、まずは親族間売買サポートセンターまでご相談ください。当センターの国家資格者が、親族間の不動産売買を一括してサポートさせていただきます。
ご相談予約は、お電話(03-5830-3458 受付 9:00〜18:00 土日祝を除く)またはお問い合わせフォームより随時受け付けております。
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